フレームワークの必要性

とある開発案件で、一次受けの大手SIerから「フレームワークを使用しないでください」とのコーディング規約を頂戴した。
この規約の真意は判らない。(判るべきなのだけど)

SIerは何を考えての規約なのだろうか?

フレームワークを使用することによるデメリットを考えてみた。

1. 学習コストが高い
2. ソフトウェアを保守する上でフレームワークが足枷になる
3. フレームワークそのものを保守するコストが馬鹿にならない

学習コストについては、実際のSIerが開発を行なう案件ではないので、関係はない。
しかし、実際にどのようにソフトウェアが動作しているか理解できないというのは、SIerとしては許せないのだろう。
これは単純にSIerが技術の習得に力を入れていないか、ただのバカかのどちらかだろう。

2については、もし保守しているソフトウェアが数年後に大規模な改修が必要になった場合、
どこのだれがフレームワーク部分を理解していて、改修できるか。という話になる。
その時に開発した下請けが存在しないかもしれない。

3はフレームワークそのものの不具合や、セキュリティホールをどこのだれがメンテナンスするか。ということになる。
これも2と同様の問題で、SIerはそこまでのコストはかけられない。


これらの問題は、SIerがとるべき責任を放棄し、全て丸投げしていることが原因になる。
SIerは技術の習得を怠り、自の利しかみえていないようだ。
本来技術屋であるべきSIerは意味の無いドキュメントを作成し、そこで利益を発生させる。
そして*面倒*な技術は全て丸投げといった寸法だ。

このような体制がまかり通る社会では、日本のソフトウェア産業が活発になるはずがない。